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- 離婚を切り出すときのポイント
【Cross Talk 】離婚を切り出すときのタイミングや切り出し方について教えてください!
夫と離婚を検討しています。夫に離婚を切り出すタイミングや、切り出し方について何かアドバイスをいただけませんでしょうか。
いいい
離婚に関する証拠を隠滅されないように、証拠は先に収集しておくべきです。また、生活をするのに厳しい状況のままだと、交渉で不利な条件を飲まされたり、離婚自体を諦めることがあり得ます。証拠の収集・生活をするための準備ができてからが離婚を切り出すタイミングですね。
離婚の申し出をする場合に、離婚を切り出すタイミングは非常に重要です。証拠の収集が進んでいないうちに離婚を切り出してしまうと、証拠となるものを隠滅される可能性があります。
また、生活の準備が進まないうちから離婚を切り出して、離婚の交渉中に生活ができなくなってしまうと、不利な条件での離婚をしたり、離婚自体を諦めざるを得なくなることもあります。
そこで、上手に離婚を切り出すタイミングや離婚を切り出す際のポイントについて確認してみましょう。
離婚を切り出すタイミングに適切な時期は?

- 離婚を切り出すタイミング
- 証拠の収集と生活の準備が済んでからが良い
離婚を切り出すタイミングはいつが良いのでしょうか。
離婚に関する証拠の収集と、生活の準備が済んでからが良いでしょう。
離婚を切り出すタイミングはいつが良いのでしょうか。
離婚を有利に進めるために重要な証拠の収集
離婚を有利に進めるためには証拠の収集が重要であることを確認しましょう。
離婚をするためには、まず夫婦で協議を行い、協議離婚を試みます。
協議が調わない場合には離婚調停を利用し、調停でも離婚に合意できない場合には、離婚裁判を起こします。
裁判になった際には、法定離婚事由に該当する事実を主張し、その裏付けを証拠で行います。
ある事実について当事者双方の主張が食い違う場合には、証拠により自分が主張する事実が正しいと証明する必要があります。
証拠がない、相手が主張した事実についての証拠がある、といった場合には、相手の主張した事実が採用されることになります。
例えば、不倫をしたと主張して、相手が不倫はしてないと反論した場合、不倫の証拠を提出できなければ、不倫の事実はなかったものとなってしまいます。
その結果、離婚が認められない・慰謝料請求が認められないといった結果になります。
以上より、特に裁判になることが見込まれる離婚においては証拠の存在が重要です。
生活ができない状態だと交渉が不利になることも
離婚を切り出してから、相手と離婚の交渉をはじめることになります。
離婚を切り出してからは、多くの場合家を離れて相手と交渉することになります。
別居期間中は夫婦の収入によって、婚姻費用を請求できることがありますが、相手が任意に支払いに応じない可能性があります。
生活の準備をせずに離婚を切り出してしまい、生活できない状態になってしまうと、不利な離婚の条件を飲んだり、離婚自体を諦めることになりかねません。
そのため、生活ができる状態になってから離婚を切り出す必要があります。
離婚を切り出すタイミングは証拠の収集と生活の準備が済んでから
以上より離婚を切り出すタイミングとしては、交渉・手続きに時間がかかってもじっくり交渉ができるように、証拠の収集と生活の基盤をしっかり整えてからが最も適切なタイミングであるといえるでしょう。
配偶者の不貞行為の場合に離婚を切り出すタイミング
いくつか例を挙げてみましょう。
配偶者の不貞行為を理由に離婚を請求する場合、離婚を切り出してから不倫の証拠を探そうと思っても、不倫相手とはしばらく連絡を取らずSNSのメッセージのやりとりを消去することが考えられます。
また、不倫で密会をするために利用したホテルのレシートが残っている場合には捨ててしまうでしょう。
こうなってしまうと、不貞行為の証拠を収集できず、離婚裁判を起こせなくなってしまいます。
そのため、探偵に依頼をするなどして、不貞行為の証拠を収集し、生活の準備が済んでから離婚を切り出すのが良いでしょう。
配偶者がモラハラをする場合の離婚を切り出すタイミング
配偶者がモラハラをする場合の離婚を切り出すタイミングを検討しましょう。
モラハラは離婚原因として規定されておらず、モラハラによって夫婦関係が破綻して民法770条1項5号の「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」に該当する場合に、離婚原因が認定されます。
そのため、モラハラの事実や、ほかにも婚姻を継続し難い重大な事由の認定が可能となる事実によって、夫婦関係の破綻を主張することになります。
一度離婚を切り出してしまうと、離婚の話し合いをする間はモラハラをやめることが想定され、モラハラの証拠が掴めなくなる可能性が高いです。
そのため、モラハラの現場を録音・録画するなど、モラハラの証拠をしっかり掴んでから離婚を切り出すべきといえます。
離婚を切り出すときのポイント

- 離婚を切り出すときのポイント
離婚を切り出すときのポイントにはどのようなものがありますか?
交渉においては、人格批判を行うのではなく事実を伝えるということが交渉をスムーズにするポイントであるといえます。
離婚を切り出すときのポイントとしては次のようなものが挙げられます。
密室で2人きりで話すのはなるべく避ける
密室で2人きりで話すのはなるべく避けましょう。
例えば、従来からモラハラで悩んでいた妻が、夫と2人きりになって離婚について対等な話をするのは非常に厳しいでしょう。
DVを行うような人と密室で2人きりで話をすること自体が危険なのは言うまでもありません。
正常な話し合いができないことが予想できる場合には、密室で2人きりで話すのはなるべく避けましょう。
親族や友人などの第三者に立ち会いを求めたり、弁護士に交渉を依頼することも検討しましょう。
相手を人格的に批判するのではなく事実を伝える
交渉をする際には相手を人格的に批判するのではなく、相手に事実を的確に伝えましょう。
例えば、「不倫をするなんて人として恥ずかしくはないのか」と交渉で伝えたとしても、相手としては「魅力を感じなくなった」と返答してくるようなことがあると、離婚についての話し合いは全く前に進まなくなるでしょう。
そこで、離婚をしたいという希望を述べた上で、「あなたは不倫をした」と事実のみ主張をします。これに対して、不倫をしていないと反論すれば不倫の証拠を見せれば良いだけですし、話をそらすようでしたらその話は関係ないので離婚をするかどうかに返答をしてほしいと答えれば良いことになります。
子どもがいる前では交渉をしない
子どもがいる前では交渉しないようにしましょう。
子どもがいる前で離婚についての交渉をすることは、子どもにとっては非常に悪影響です。
調停や裁判になった場合に、子どもに悪影響を及ぼすことを鑑みず、離婚の話をすることは、親権争いにおいて不利になる可能性もあります。
まとめ
このページでは、離婚を切り出すタイミングなどについてお伝えしました。
離婚の交渉をするにあたっては、証拠の収集と、粘り強く交渉をするための生活の基盤を整えることが重要です。
証拠を先に収集して、離婚交渉・離婚後の生活を順調に行えるように生活の基盤を整えてからが、離婚を切り出す適切なタイミングといえるでしょう。






 
					 
		

