婚約中の浮気に対する慰謝料請求について解説いたします。
ざっくりポイント
  • 婚約中の浮気で慰謝料を請求するには、3つの要件を満たす必要がある
  • まずは弁護士に相談し、証拠を集める
  • 裁判外の話し合いで慰謝料を請求するという方法も

目次

【Cross Talk 】婚約中に浮気されました!慰謝料を請求できますか?

婚約者に浮気されました。結婚していなくても、慰謝料は請求できますか?

婚約が成立しており、時効をむかえていないのであれば婚約者に慰謝料請求が可能です。浮気相手が婚約中だと知っていた場合には浮気相手にも慰謝料を請求できます。

詳しく教えてください!

婚約中の浮気、慰謝料請求するための要件と手順を解説!

たとえまだ婚姻届を出していなくても、婚約中であり、時効をむかえていないのであれば、婚約者の浮気行為に慰謝料を請求できる場合があります。浮気相手が婚約していると知っていたもしくは明らかに婚約中と分かる状況にもかかわらず見落としていた際には、浮気相手にも慰謝料請求が可能です。ただし、婚約者一人に慰謝料請求する場合と、婚約者と浮気相手の両方に慰謝料請求する場合で、認められる慰謝料の金額は変わらず、後者の場合に得られる金額が2倍になるわけではありません。
今回は婚約中の浮気についての慰謝料請求の要件と手順を解説していきます。

婚約中でも一定の要件を満たせば慰謝料請求はできる!

知っておきたい離婚のポイント
  • 婚約が客観的に成立しており、浮気の事実があり、時効をむかえていなければ婚約者に慰謝料を請求できる
  • 慰謝料請求を成功させるためには、証拠が重要になる

社内恋愛で上司や同僚にも婚約を報告していますが、同じ部署の後輩と浮気されました。慰謝料請求できますか?

上司や同僚にも婚約を報告しているのであれば、婚約が成立していることが客観的に分かる状況ですね。浮気が事実であれば、証拠を集めた上で慰謝料請求を行いましょう。

婚約中の浮気に慰謝料を請求するには3つの要件を満たす必要がある

たとえ婚約中で婚姻届をまだ出していなくても、以下の要件を満たすことで婚約者や浮気相手に慰謝料請求が可能です。

1.婚約が成立していたことが客観的に分かる
2.性的関係を有する浮気である
3.時効をむかえていない
4.(浮気相手に請求する場合)浮気相手は婚約中であることを知っていた、または明らかに分かる状況なのに見落としていたなど落ち度がある

4は浮気相手に慰謝料を請求するための要件ですので、1~3を満たしていると婚約者に慰謝料請求が可能です。4の要件を満たすと、浮気相手と婚約者の双方に慰謝料請求ができますが、得られる金額が2倍になるわけではありません。

要件の1つ目として、まずは婚約が成立していたことが客観的に分かることが望ましいです。
例えば結納を交わした、婚約指輪を買ってもらった、共通の知人・友人または親に報告したなどの状況であれば、客観的に婚約している状況とみなされるでしょう。
一方で、口約束のみである場合は婚約者が言い逃れをする可能性があります。
また「いつか結婚したいね」という曖昧な内容であった場合には、婚約が成立していたとみなされる可能性は低くなってしまいます。

2の浮気ですが、一般的には自分の意思で肉体関係を持つと不法行為と認められる浮気とみなされる可能性が高いです。キスやハグ、2人で会うだけでは不法行為に該当しない可能性がありますが、浮気相手と頻繁に会っていたことで関係が破綻し婚約が破棄された場合では慰謝料請求ができる可能性があります。

慰謝料請求は民法709条※1の「不法行為による損害賠償請求」にあたりますが、時効は「損害及び加害者を知った時から3年以内でありかつ不法行為の時から 20 年以内」と規定されています。※2
一般的には婚約者が浮気をしたことを知ってから3年以内で、時効をむかえていないことも要件の1つです。

慰謝料請求を成功させるためには

慰謝料請求を成功さえるためには、証拠の収集が重要なポイントです。
証拠の例としては、2人でラブホテルに出入りしている写真・動画、性行為があったことが分かるメッセージのやり取り・音声、探偵事務所の調査報告書などがあります。

婚約者が「今日は会えない」といった日時をメモしておくと、その時間帯に浮気相手と一緒にいたことが分かれば証拠の1つとなります。婚約者の行動を記録しておくことも証拠となるかもしれません。

浮気相手に慰謝料を請求したい場合には、浮気相手は婚約者が婚約をしていることを知っていたこと(または過失で見落としていた)を証明できる証拠が必要となるでしょう。

共通の知人など第三者に証言してもらう、メッセージの中で婚約について知っていることが分かる文言が出てきたことなどが証拠となるでしょう。

「証拠を集めることが精神的に辛い」「忙しくて時間がない」という方は、探偵事務所に依頼するという方法があります。

婚約中の浮気で慰謝料を請求する手順

知っておきたい離婚のポイント
  • まずは弁護士に相談し、証拠を集める
  • 訴訟を起こす前に裁判外で話し合うという方法も

浮気について、周りの方の証言や証拠の画像が見つかったので慰謝料請求したいです。でも、裁判は時間がかかると聞きました。他に良い方法はありませんか?

訴訟を起こす前に、任意の話し合いで弁護士に代理で交渉してもらうという方法があります。相手の同意が得られると慰謝料がもらえます。

弁護士に相談する

まずは慰謝料請求について、弁護士に相談してみましょう。男女問題や慰謝料請求について詳しい弁護士に相談すると「これは証拠になるのか」「慰謝料はどのくらいか」「私の場合では慰謝料が高くなるのではないか」などの疑問に対して、的確な回答が得られるでしょう。

また、婚約者の浮気に精神的に動揺してしまうかもしれませんが、弁護士に第三者としての冷静なアドバイスや対処法を教えてもらえます。

浮気の証拠を集める

自身で浮気の証拠を集める場合には、婚約者のSNSをチェックする、スケジュールを記録するといった方法があります。
婚約者のスマートフォンやタブレットを無断で見る行為は、プライバシー侵害による損害賠償責任が発生する可能性があります。

スマートフォンを無断で閲覧し集めた証拠は証拠として採用されることもありますですが、リスクのある行為といえるでしょう。
リスクを避け証拠を手に入れたい方は、探偵事務所に依頼するという方法が適しているでしょう。

慰謝料請求の訴訟を起こす

証拠が集まった場合には再び弁護士に相談し、慰謝料請求の訴訟を起こします。

民意訴訟で請求の額が140万円以下の事件は簡易裁判所、140万円を超える事件は地方裁判所で取り扱われます。
裁判では訴訟の途中で話し合いにより解決することもでき、「和解」と呼ばれています。
和解といっても文字通り和解する訳ではなく、例えば慰謝料の額に折り合いを付け早期に解決することもあります。
和解できない場合には裁判所が審理を行い、最終的には判決が下されます。

裁判外の話し合いで慰謝料を請求するという方法も

訴訟は時間と費用がかかるというデメリットがあります。精神的に辛いことを思い出してしまうこともあるでしょう。

裁判外の任意の話し合いで、弁護士を代理として交渉してもらい慰謝料を請求するという方法があります。
婚約破棄の慰謝料は訴訟などの場合数十万円から200万円程度ですが、裁判外ではお互いが合意している金額が支払われます。

「早期に解決したい」「訴訟を起こすのは躊躇われる」という方は、まず弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

まとめ

婚約中の浮気は、婚約が成立しており時効をむかえていない場合には慰謝料請求が可能です。ただし、相手が言い逃れをする可能性がありますので、あらかじめ証拠を集めておきましょう。
訴訟を起こすと判決により慰謝料がもらえる可能性がありますが、時間と費用がかかります。弁護士を通して任意の話し合いで慰謝料に合意が得られる場合もありますので、まずは男女問題に詳しい弁護士に相談してみることをおすすめいたします。