離婚調停の流れとは?
ざっくりポイント
  • 離婚調停の流れとは?/li>
  • 離婚調停をスムーズに行うためのポイントとは?

目次

【Cross Talk 】離婚調停の流れはどのようなものでしょうか?

離婚調停の流れはどのようなものでしょうか?

離婚調停は、家庭裁判所の調停員会が間に入り、離婚条件について話し合いを進めていく手続きです。

離婚調停の流れについて、詳しく教えてください。

離婚調停は、調停員会を介して、離婚の話し合いを行う手続き

夫婦が離婚するためには、離婚調停という手続きを選択することができます。それでは、離婚調停は、どのような流れで進み、どのような準備をすれば良いのかでしょうか。正しい知識と準備があれば、調停をスムーズに進め、ご自身の希望を実現することは十分に可能です。この記事では、離婚調停の基本的な知識から、家庭裁判所での具体的な流れ、そして調停を有利に進めるための重要なポイントについて、弁護士が解説していきます。

離婚調停の基本的な知識について

知っておきたい離婚のポイント
  • 協議離婚とは?
  • 離婚するには3つの方法がある

協議離婚とはどのようなものなのでしょうか?

離婚調停とは、離婚するための3つの方法のうちのひとつです。

離婚調停とは?

離婚調停とは、家庭裁判所を介して夫婦が離婚に関する様々な問題について話し合い、合意による解決を目指す手続きです。当事者同士の話し合いでは解決が難しい場合や、相手が話し合いに応じてくれない場合などに利用されます。

調停では、裁判官1名と、通常2名の調停委員からなる調停委員会が間に入り、中立的な立場で夫婦双方の意見を聞き、調整役を担います。調停委員は、夫婦それぞれの状況や主張を踏まえ、円満な解決に向けた助言やあっせんを行います。

離婚調停では、単に離婚するかどうかだけではありません。例えば、親権や養育費、面会交流、財産分与、慰謝料、年金分割など、離婚に伴うあらゆる条件について話し合うことができます。

離婚調停はあくまで話し合いの場であり、調停委員会が強制的に結論を出すことはありません。そのため、双方の合意が得られなければ、調停は不成立となります。一方、離婚裁判は、法的な争点について裁判官が判断を下すため、最終的に判決という形で結論が出ます。

また、弁護士に離婚調停を依頼していても、夫婦間の話し合いによる解決を目指す手続きであるため、原則として本人の出席が求められることが多いのが特徴です。

関連記事:離婚調停とはどのようなものか・費用・期間・有利にすすめるコツなどを紹介

離婚には3つの方法がある

離婚には、大きく分けて以下の3つの方法があります。

  • 協議離婚
  • 調停離婚
  • 裁判離婚
  • まず、夫婦間の話し合いによって離婚することを「協議離婚」といいます。民法第763条にも「夫婦は、その協議で、離婚をすることができる」と規定されており、夫婦双方が離婚することに合意すれば成立します。
    協議離婚は、最も一般的な離婚方法であり、家庭裁判所の手続きを必要とせず、離婚条件についても話し合いで取り決めることになるため、迅速かつ費用を抑えて離婚できるのがメリットです。

    次に、協議離婚での話し合いがまとまらなかった場合や、そもそも相手が話し合いに応じてくれない場合に選択するのが「調停離婚」です。家庭裁判所の調停手続きを利用して、調停委員会が間に入り、夫婦間の話し合いをサポートします。

    調停が不成立に終わった場合の最終的な解決手段が「裁判離婚」です。これは、家庭裁判所に離婚訴訟を提起し、裁判官に離婚の可否を判断してもらう手続きです。ただし、裁判離婚をするためには、民法に定められた法定離婚事由に該当する必要があります。

    関連記事:協議離婚とは?有利に進める方法・必要書類などについて解説

    関連記事:離婚裁判とは?手続きの流れや注意点を解説

    離婚調停の流れ

    知っておきたい離婚のポイント
    • 離婚調停の流れとは?

    家庭裁判所に離婚調停の申立てをする

    離婚調停を開始するためには、まず離婚を希望する側が家庭裁判所に対して調停を申し立てる必要があります。申立ての窓口となるのは、原則として相手方の住所地を管轄する家庭裁判所です。ただし、夫婦双方の合意があれば、他の家庭裁判所に申し立てることも可能です。

    申立ての際には、以下の書類や費用を用意して家庭裁判所に提出します。

  • 申立書の原本と写し
  • 夫婦の戸籍謄本(全部事項証明書)
  • 送達場所の届出書
  • 事情説明書
  • 進行に関する照会回答書
  • 切手・収入印紙
  • 申立てが受理されると、裁判所は第1回目の調停期日を調整し、決定次第、当事者双方に呼出状(調停期日通知書)を普通郵便で送付します。

    第1回調停期日

    まず、期日の冒頭では、調停委員から調停の一般的な流れや、調停委員の役割と立場について説明があります。この説明の際には、夫婦が同席することが基本ですが、その後は個別に調停室に呼び出され、顔を合わせずに話し合いを進めることができます。

    1回の期日について2時間程度で、夫婦それぞれから30分程度ずつ交互に調停委員が事情聴取を行います。ここでは、離婚に至った経緯や、現在の状況、そして離婚やそれに伴う条件(親権、養育費、財産分与など)に対する意見などを具体的に伝えます。調停委員は、これらの意見を聞きながら、夫婦双方の主張を整理し、合意形成に向けた助言を行います。

    第2回以降の調停期日

    第1回の調停期日で全ての話し合いがまとまることは稀であり、複数回の期日を経て調停が進められるのがほとんどです。第2回目以降の調停期日は、通常、前回の期日からおよそ1ヶ月から1ヶ月半後に設定されることが多いです。

    各期日では、前回の話し合いの進捗状況を踏まえ、さらに具体的な条件や解決策について議論を深めていきます。話し合いの内容によっては、次回期日までに特定の書類(例えば、収入を証明する書類や財産状況を示す資料など)の提出を求められることもあります。これにより、双方の主張が客観的な根拠に基づいているかを確認し、公正な合意形成を促します。

    調停の成立・不成立

    調停の話し合いの結果、夫婦双方が全ての条件について合意に至った場合、その調停は成立となります。
    調停が成立すると、裁判所は、調停で取り決められた離婚条件などの内容を詳細に記載した調停調書を作成します。この調停調書は、確定判決と同じ法的効力を持つ非常に重要な書類です。

    調停成立後、原則として申立人が、成立日から10日以内に、夫婦の本籍地または申立人の住所地の市区町村役場に、調停調書の謄本と離婚届を提出する必要があります。この手続きが完了して初めて、戸籍上も正式に離婚が成立することになりますので、速やかに対応することが重要です。

    一方で、話し合いを重ねても双方の合意が得られなかった、あるいは相手方が調停に出席しない、申立人が途中で調停の申立てを取り下げた、などの場合は調停不成立となります。

    調停が不成立となると、話し合いによる解決ができなかったことを意味し、離婚を希望する場合には、以下のような手段を検討する必要があります。

  • 離婚裁判を提起する
  • 再度相手方と協議を試みる
  • 期間を置いて再度調停を申立てる
  • 離婚調停をスムーズに行うためのポイント

    知っておきたい離婚のポイント
    • 離婚調停をスムーズに進めるためのポイントとは?
    • 不安な場合には弁護士に相談する

    離婚調停をスムーズに進めるにはどのような点に注意すればいいのでしょうか?

    ここでは、離婚調停手続きをスムーズに進めるポイントを解説していきます。

    主張を整理して書面にまとめておく

    離婚調停でご自身の主張を効果的に伝えるためには、事前にその内容をしっかりと整理し、できれば書面にまとめておくことが非常に有効です。

    具体的には、「相手が悪い」といった主観的な批判ではなく、「いつ、どこで、何があった」という客観的な事実に基づいて主張を展開するようにしてください。また、複数の主張がある場合、それぞれが矛盾しないように整理しておくことが、調停委員を説得するためには重要となります。

    さらに、調停の場では、感情的にならず、常に冷静で丁寧な言葉遣いを心がけましょう。高圧的な態度や、事実と異なる発言は、調停委員からの印象を悪くし、不利に働く可能性があります。

    ご自身の主張を整理する際には、書面にまとめておくことで、調停委員に正確に伝える資料としても活用できます。

    関連記事:離婚調停の費用とは?弁護士費用の内訳も解説

    証拠を収集しておく

    財産分与、慰謝料、親権など、離婚調停で争点になりやすい事柄については、裏付けとなる証拠資料を事前にしっかりと収集しておくことが極めて重要です。

    具体的な証拠の例としては、以下のようなものが挙げられます。

    財産分与に関するもの 預貯金通帳の写し(残高や取引履歴が分かるもの)、源泉徴収票、確定申告書、保険証券、有価証券に関する資料
    不貞行為(浮気・不倫)に関するもの ラブホテルへの出入りの写真や領収書、浮気現場の映像・音声データ、メールやLINEのやりとり
    DVやモラハラに関するもの 診断書や怪我の写真、暴言・暴行の映像・音声データ、壊された物の写真、警察や相談機関への相談記録

    これらの証拠は、調停委員が事実関係を把握し、適切な判断を下す上で不可欠な情報となります。

    調停委員を味方につける

    調停委員は、夫婦のどちらか一方に肩入れすることなく、中立的な立場で話し合いを仲介する役割を担っています。しかし、あなたの主張が合理的で、かつ社会人として常識的な態度で臨むことで、調停委員の共感を得やすくなる場合もあります。

    嘘や相手の悪口や批判を言わないようにするのみならず、ある程度譲歩の姿勢を見せることも有効です。調停は合意を目指す手続きであるため、どこまでなら譲歩できるか、事前に検討しておくことで、柔軟な対応が可能になり、調停がスムーズに進むことがあります。

    このように、調停委員の共感や信頼を得ることができれば、相手方配偶者を説得してもらえたり、希望に沿った内容で話し合いを進められたりする可能性が高まります。

    離婚問題に詳しい弁護士に相談する

    離婚調停の手続きはご自身でも行えますが、離婚問題に精通した弁護士に相談し、依頼することは、調停をスムーズに進め、ご自身の希望を最大限に実現するために非常に有効な手段です。

    弁護士に依頼することで以下のようなメリットを受けることができます。

    まず、弁護士に相談すれば、あなたの状況に応じた適切な離婚条件(親権、養育費、財産分与、慰謝料など)や、調停の進め方について専門的なアドバイスを受けることができます。
    そして、複雑な書類作成や証拠収集、そして調停の場での交渉など必要な手続きを全て任せておくことができます。

    さらに、弁護士が調停に同席することで、あなたが冷静に話し合いを進められるようサポートします。また、仕事や家事、育児などでどうしても出席できない場合には、弁護士が代理で出席することも可能です。

    まとめ

    夫婦が離婚する場合には、協議離婚、調停離婚、そして裁判離婚といった方法を選択でき、このうち離婚調停は、夫婦間の話し合いで解決が難しい場合に、家庭裁判所の調停委員会が間に入り、公正かつ円満な離婚を目指すための重要な手続きです。
    ご自身の主張を整理し、客観的な証拠を収集すること、調停委員との信頼関係を築くこと、そして何よりも専門家である弁護士のサポートを得ることが、調停をスムーズに進め、納得のいく結果へと導くための鍵となります。
    当事務所には離婚問題に詳しい弁護士が在籍しておりますので、お悩みの方はぜひお気軽にお問い合わせください。