女性が離婚を決めたらまず何をすればいいか?
ざっくりポイント
  • 離婚を有利にすすめるポイント
  • 離婚を有利にすすめるために行うべきこと

目次

【Cross Talk 】離婚を決めました!何から準備すればいいですか?

夫と離婚をすることを決めました。夫は不倫をしており、さらにDVが酷くもう耐えられません。今から離婚の準備をするとして、どのような準備をすれば良いか教えてもらっても良いですか?

大変でしたね。有利に離婚をするためにもしっかり準備をしましょう。

女性が離婚を決めた場合にはどのような準備が必要?

離婚をすることを決めた際に、具体的に離婚をするための行動に移す前には、十分な準備が必要です。離婚を有利に進めるポイントを知って、どのような準備をすべきかを確認しましょう。

離婚を有利にすすめる2つのポイント

知っておきたい離婚のポイント
  • 離婚を有利にすすめる2つのポイント
  • 証拠の収集と生活基盤をしっかり整えること

離婚を有利にすすめる際のポイントにはどのようなものがありますか?

証拠の収集と、離婚交渉や離婚後の生活をしっかり整えておくことで離婚を有利に落ち着いて進めることができます。

離婚を有利にすすめる2つのポイントを知っておきましょう。

しっかり証拠を集める

離婚を有利にすすめるポイントの1つが、しっかり証拠を集めることです。
離婚をする・慰謝料を請求する場合には、最終的には裁判を提起する必要があります。
裁判では、自分の主張を証拠によって裏付ける必要があり、証拠がなければ裁判ではその主張する事実がなかったものとして認定されることになります。
不倫をしたことを理由に離婚を求めて裁判を起こしても、不倫はなかったと扱われれば離婚ができなくなります。

また、慰謝料の請求も同様にできなくなります。そのため、証拠の収集は非常に重要であるといえます。
証拠の収集は離婚の交渉を始めてから行うのは困難であることも多いので、交渉を始める前からしっかり収集しておきましょう。

生活に困らないようにする

離婚を有利に進めるポイントの2つ目としては、生活に困らないようにすることです。
離婚の交渉を始めるために別居を始めたものの、離婚の交渉が長引いて生活費が不足してしまって、不利な条件を飲まされたり、離婚自体を諦めざるを得なくなる場合もあります。
離婚の交渉・離婚後の生活に困らないように準備をしておくことは、離婚を有利に進めるために不可欠です。

離婚を有利にすすめるために行うべきこと

知っておきたい離婚のポイント
  • 離婚を有利にすすめるために行うべきこと

なるほど。具体的にどのような準備をするのが良いのでしょうか。

以上のポイントを踏まえて、離婚の準備としてどのようなことを行うべきかを確認しましょう。

離婚を有利にすすめるために、具体的に行うべきことを確認しましょう。

離婚を主張できるか・慰謝料の主張をできるか等を確認

まず、離婚を主張できる・慰謝料の主張をできるか等の確認をしましょう。

離婚原因があるといえるか、相手の行為が不法行為であるとして慰謝料の請求をできるかなど、夫婦のそれまでの状況から、離婚を主張できる場合なのか、慰謝料の主張をできる場合なのか、主張をできる場合にはどれくらいの金額の主張ができるのかについて整理をしましょう。

ここでどのような請求をして、その請求のためにどのような事実を主張するのかの整理は、次に述べる証拠の収集を効率よく行うのに役に立ちます。
あわせて、慰謝料・養育費・財産分与の請求をするために、夫婦共有財産の名義人や、夫の給与振り込み口座など、夫の資産に関する情報もしっかり取得しておくようにしましょう。

離婚を主張するための証拠の収集

離婚を主張するための証拠の収集を行います。
離婚の主張をするためには、どのような事実の主張が必要なのかが整理されれば、次にその主張する事実に応じた証拠の整理を行います。

例えば、不倫の場合には、探偵に依頼して浮気調査を行ったり、DVの場合には医師の診断書を取得するなどです。どのような証拠が必要か、既に収集している証拠は、裁判になった場合にどの程度役に立つかなど不安な場合には、弁護士に相談するようにしましょう。

生活基盤を整える

生活基盤を整えます。離婚の請求をする際に、相手が全く離婚協議・離婚調停に応じず、離婚裁判をするとなると、離婚までに長期間時間が必要となることがあります。

その結果、すぐにお金が必要となってしまい、少ない金額での慰謝料で妥協せざるを得なかったり、離婚自体を諦めてしまうことにもなりかねません。
生活基盤をしっかり整えて、じっくり離婚の交渉・裁判手続きをできるようにしておきましょう。
特に、子どもの親権を争うような場合には、子どもを養育するに適した環境を準備しておくことが不可欠です。

DVで緊急性が必要な場合

なお、DVが酷く身の危険があるような場合には、安心して住む環境を急いで準備する必要があります。
このような場合、一時的に避難ができるシェルターを地方自治体で用意していることがあるので、利用できないか相談してみましょう。
相談は市区町村の女性相談窓口や、警察に対して行います。

各種手当てを受けるために市区町村に相談をしておく

上述したシェルターのほかにも、離婚前・離婚後の生活に困難となる可能性のある女性に対して、様々な保護の制度を設けています。
これら市区町村による各種手当て補助の制度を受けるために、市区町村に相談をしておくようにしましょう。
最終的に生活が苦しくなり生活保護を受ける場合でも、事前にしっかり生活の状況を市区町村と相談をして把握してもらうことで、スムーズに受けられる可能性が高まります。

まとめ

このページでは、離婚をする女性が事前にどのような準備をしておくのが良いかについてお伝えしました。
離婚を有利に進めるためには、離婚に関する証拠を適切に収集し、離婚の交渉や離婚後の生活をきちんとできるようにしておくことが重要です。
どのような事実を主張するのに、どのような証拠が必要となるかが心配である場合には、弁護士に相談することをおすすめいたします。

この記事の監修者

弁護士 丸井 駿第二東京弁護士会
専門家として冷静な視点を持ちつつ、暖かく寄り添い、ご依頼者様が前を向いて生活する手助けをするため最善を尽くします。