うつ病など精神疾患にかかった場合でもきちんと返済ができるのであれば任意整理は可能
ざっくりポイント
  • うつ病でも任意整理をすることは可能
  • 任意整理が可能かどうかは、毎月の安定して返済できるかによる
  • 他の債務整理手続き検討するポイント

目次

【Cross Talk 】うつ病にかかって収入が減ったのですが任意整理はできませんか?

うつ病にかかって収入が減ったため、借金の返済ができなくなりました。債務整理を考えているのですが、自己破産はちょっと気が引けます。うつ病だと任意整理は難しいのでしょうか。

うつ病で任意整理をすることは可能です。ただ、任意整理は分割払いで完済することが前提の手続きになりますので、毎月一定の金額を返済できるかどうかが重要になります。まずは現在の借金や収支の状態を教えてもらえますか?

はい、お願いします。

うつ病でも任意整理は可能。他の手続きを検討するポイントと一緒に把握しておこう。

借金返済が難しくなった場合、債務整理を検討される方は多いと思います。
債務整理の一つとして任意整理手続きがあります。自己破産や個人再生など他の法的な手続きよりも簡易であり、費用も比較的に安いため、任意整理をする方は多いです。

任意整理はうつ病に罹患したことによって生活が変わって借金をしたような場合でも利用は可能です。
ただし任意整理は、借金を分割で返済をすることが前提の手続きなので、返済ができる状況であることが必要です。

任意整理を利用するのか他の手続きを利用するのか、判断のポイントを確認しましょう。

うつ病でも任意整理自体は可能

知っておきたい残業代請求のポイント
  • うつ病の人でも任意整理をすることは可能
  • 任意整理は毎月返済ができる人のみ利用可能

うつ病でも任意整理をすることはできるんですよね?

うつ病だから任意整理ができないということはありません。もっとも、任意整理をするためには毎月の返済を欠かさず行えることが必要です。

うつ病に罹患した方でも任意整理することは可能です。

任意整理とは

任意整理とは、裁判所の手続きをとらず、直接債権者と分割払いと利率の引き下げを交渉する手続きになります。

債務整理には、自己破産・個人再生といった手続きもありますが、自己破産と個人再生は、裁判所を利用する手続きなので、申立書を作成や、必要な書類を集める必要があり、複雑な手続きになります。
任意整理手続きは、裁判所を利用しないで、上記の複雑な手続きを執る必要がないので、比較的簡易な手続きになります。

うつ病でも任意整理をすることは可能

任意整理は、うつ病でも手続きを進めることは可能です。
任意整理は、相手方との交渉事なので、借入の原因によって手続きができなくなるという制限はありません。

任意整理で和解ができるかどうかは、毎月返済ができるかがポイント

任意整理は、相手方と交渉して、毎月の返済を無理のない金額で分割し、返済をする手続きになります。業者の多くは、元本を36回~60回の分割(3年~5年)払いであれば、話し合いに応じてくれます。
任意整理後に遅滞すると一括請求をされるおそれがあるので、元本を36回~60回の分割(3年~5年)払いが難しいようであれば、任意整理をすべきではありません。
自己破産や個人再生が望ましいといえます。

うつ病であっても安定した収入があれば任意整理は可能ですし、元本を36回~60回の分割(3年~5年)払いが不可能であれば任意整理をすべきではありません。

うつ病で苦しんでいる方が債務整理を検討するポイント

知っておきたい残業代請求のポイント
  • うつ病が重度で収入がないような場合には自己破産を検討
  • 収入が少ない場合の考え方
  • 住宅ローンで購入した住宅を守りたいのであれば個人再生も検討する

うつ病でも任意整理をすることはできること、任意整理は返済ができることが前提なのはわかりました。ではうつ病の方が手続きを検討するポイントはありますか?

3つのパターンで考えてみましょう。

うつ病で苦しんでいる方が債務整理を検討するポイントにはどのようなものがあるのでしょうか。
パターン別に適切な債務整理方法を検討しましょう。

重度のうつ病で働けない場合には自己破産を検討しよう

うつ病と言っても、通院し服薬で症状をコントロールできている方から、自宅での療養が必要な重度なものまで、その症状は人によって様々です。

後者の重度のうつ病で、そもそも働けない状態になっている・今はギリギリ働いているが定期的にダウンして休んでしまう、というような場合には、継続しての返済が難しいといえます。
そのため、基本的には自己破産を検討すべきでしょう。

自己破産というと、マイナスのイメージを持つ方も多いと思います。
確かに、自己破産の場合、手続きが複雑であり、ご本人様に必要な書面を集めていただくという意味での負担がかかります。また、価値のある財産を所有している場合には、換価する必要があります。

もっとも、自己破産で借金が免責された場合、借金を支払う必要がなくなるという大きなメリットがあります。
返済義務のある任意整理や個人再生よりも、借金から即座に解放される自己破産のメリットは、思うように働けないうつ病の方にとっては大きいといえますので、積極的に検討をしてみてください。

十分に働けない・部署が変わって収入が減ったような場合

働けてはいるものの、たとえばうつ病が原因で負担の少ない部署に代えてもらった、などで収入が減ってしまっているような場合があります。
この場合には、元本を36回~60回の分割(3年~5年)した金額を毎月払えるのであれば、任意整理を検討しても良いでしょう。

住宅ローンで購入した住宅を守りたい場合には個人再生を

借金全体の返済が滞り、住宅ローンの返済も困難となった場合には、個人再生も検討しましょう。

個人再生は、住宅資金特別条項を利用すれば、住宅ローンについては従来通り支払い続ける必要はありますが、その他の債務を法律の範囲内で圧縮して返済をすることが可能になります。
自己破産では、住宅ローンも免責の対象となってしまいますので、住宅は競売をされてしまい、維持することはできません。

個人再生は、住宅ローンの延滞が6ヶ月以上続くと住宅資金特別条項を利用することができなくなりますので、返済が苦しいと思い始めたときには、早めに弁護士に相談をしてみましょう。

まとめ

このページでは、うつ病の方が任意整理をすることができるのか、注意点についてお伝えしました。
任意整理は可能ですが、うつ病であることで仕事が続けられるか、長期間返済できるかという点が重要になります。
弁護士とよく相談をして、手続利用を検討してください。

この記事の監修者

弁護士 水本 佑冬
弁護士 水本 佑冬第二東京弁護士会 / 第二東京弁護士会 消費者委員会幹事
一つひとつの案件が、ご依頼者さまにとって重大な問題であることを忘れずに、誠実に職務に取り組みます。