消費者金融に返済しないとどのような事が起こるのか?差し押さえって何を差し押さえるのか?
ざっくりポイント
  • 消費者金融からの督促を無視すると給与が差し押さえられる
  • 返済の滞納が起こってから差し押さえまでの流れを知る
  • 差し押さえられないためにはどうすれば良いのかを知る

目次

【Cross Talk】消費者金融への支払いができなくなるとどうなる?

消費者金融への支払いが徐々に厳しくなってきています。もし消費者金融への支払ができなくなったらどうなるのでしょうか?私には特に差し押さえをできるような高額な資産はないのですが。

当然裁判をした上で差し押さえをしてきます。ほとんどのケースで給与が差し押さえられます。早めの債務整理で差し押さえは回避できるので、是非相談してくださいね。

消費者金融は裁判等をして給与を差し押さえにくる!

消費者金融への督促が滞ると、消費者金融は債権回収のための行動をとります。
債権回収の最終目標は、個人の財産に対する差し押さえで、ほとんどのケースで給与の差し押さえをすることになります。滞納してから差し押さえをするまでには一連の流れがあるので、それを知っておいて、差し押さえを回避する方法である債務整理について知りましょう。

消費者金融の差し押さえ対象範囲とは?

知っておきたい借金(債務)整理のポイント
  • 消費者金融は給与を差し押さえにくる
  • 不動産や自動車が差し押さえられることはあまりない

そもそも差し押さえというと、不動産や高級車・貴金属とか絵画といったものを想像するのですが、家も賃貸ですし生活もカツカツな私から何を差し押さえるんでしょうか?

給与は全額ではないにしても差し押さえ対象であって、実務上はこの給与の差し押さえをしてくることがほとんどです。

消費者金融への返済が滞ると、そのうち裁判になって差し押さえとなります。
ただ、差し押さえというのは財産があって初めてするもので、上記の相談者様のように家は賃貸で高級なものも何一つないような場合には、そもそも何も差し押さえるものなんか無いと思うかもしれません。
そこで実際には、消費者金融は給与を差し押さえてくるのです。

消費者金融の差し押さえは給与がメイン対象

消費者金融が給与を差し押さえます。差し押さえは強制執行として行われるのですが、強制執行の対象は不動産・貴金属・絵画・高級車などの目に見える物だけではなく、人に対する請求権である債権も差し押さえの対象になります。

給与は会社に対する請求権である債権であり、差し押さえの対象になるものです。
そして、消費者金融は借り入れの申し込みをする際に、必ず勤務先についての確認を行いますので、どの会社に勤めているかを知っています。ということは、消費者強制執行をするために必要な給与債権を特定することが容易なのです。
とはいえ、給与を全額差し押さえてしまえると、労働者としては生活ができなくなってしまいます。そのため、法律では給与の1/4のみが差し押さえ可能となっています。

不動産や車は差し押さえられない!?

給与を差し押さえる前に不動産や車があるような場合には、そっちから差し押さえをすればいいのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実際はこれらに対する差し押さえはほとんどされません。

不動産については、不動産を一括払いで購入する人はほとんどおらず、購入にあたっては住宅ローンを組んでいることがほとんどですが、この住宅ローンの担保のために抵当権という権利が設定されています。
抵当権が設定されている不動産を差し押さえたとしても、不動産を競売して得たお金は抵当権者が全額配当を受けることがほとんどなのです。
ただ、住宅ローンを完済している場合や、返済が進んで残ったローンの額よりも建物の売却価格の方が上回る場合には差し押さえをしても利益はありますが、実際にはこのような場合には不動産担保ローンを利用して別の抵当権がついていることが多いので、実際に不動産を差し押さえるケースはめったにありません。

また、車についても同様で、自動車には所有権留保という形の担保が設定されており、自動車ローンが残っていれば、差し押さえをしたとしても自動車の売却代金は自動車ローンの債権者のものになります。自動車ローンの支払いが終わる頃には、相当な高級車でもない限り売却自体が難しいという状態になっているのがほとんどです。
よって、給与の差し押さえを行うのが最も確実なのです。

消費者金融の請求を無視すると?

知っておきたい借金(債務)整理のポイント
  • 消費者金融の滞納から差し押さえまでの流れを知る
  • 差し押さえされるとどのようなデメリットがあるのかを知る

そもそも、どんな風に差し押さえって進むのですか?また差し押さえられるとどんなデメリットがあるのでしょうか。

それぞれお伝えしますので確認しましょう。

消費者金融の請求を無視して滞納をしていくと、どのように差し押さえがされるのでしょうか。

消費者金融が差し押さえを実施するまでの流れ

では実際の差し押さえ実施までの流れを見てみましょう。
まず、滞納が発生すると、入金の連絡が電話などで入るようになります。
1回の返済の遅れは、うっかり返済を忘れていたような場合もあるので、電話口の対応もまだまだソフトであるといえます。

しかし2回以上の返済遅れが出ると、入金忘れといえる状態ではなく、きちんとした督促が必要になってくるので、現在の状況・返済の目途などの確認を確認するものになります(消費者金融では初期督促と呼ばれています)。
この時点で信用情報に延滞の登録がされることになります。それでも督促を無視していると、二次督促といって、法的な対応を視野に入れた部署が担当になります。郵送されてくる郵便物も最終予告・訴訟予告といった通知になります。

書類については内容証明郵便などでも送られてくることもあります。これをさらに無視すると、裁判手続になります。金額が多いと裁判所に裁判の申立てをされることになるのですが、最近では「支払督促」という手続で裁判をすることもあります。

支払督促は通常のハガキよりも縦長のもので,書留で送られてくるので放置されやすいのですが、送られてきてから2週間何の対応もしないと、強制執行ができる仮執行宣言というものを裁判所が出すことになっており、そのまま差し押さえができるものです。
消費者金融が勝訴判決をとり,仮執行宣言をもらったら、強制執行の申立てを行い、裁判所はその申立てに従って会社に対して給与を差し押さえた旨を送達します。そうすると会社は差し押さえられた給与については、直接債権者に支払うことになります。差押えの状態は債権全額の回収が終わるか、会社を退職するまで続くことになります。

差し押さえに伴うデメリット

給与の差し押さえがされるとどのようなデメリットがあるのでしょうか。
まず、差し押さえられた給与が支払われなくなるので、手取りの給与が3/4まで減ります。
次に、上述した通り、差し押さえは会社に裁判所から通知される形で行われ、通常はこの通知は人事部などで処理をすることになりますので、会社に強制執行の事実が知れ渡ってしまいます。

当然滞納がされたものとしてブラックリスト状態になるのも、差し押さえから直接に生じるものではないですがデメリットとしては知っておくべきでしょう。

また、たとえば任意整理をした場合には利息や遅延損害金をカットできるのですが、差し押さえについては元金・利息・遅延損害金全額に充当していく形になりますので、債務整理をする場合と比べて返済額が大きくなるというデメリットもあります。

消費者金融からの差し押さえを防ぐには

知っておきたい借金(債務)整理のポイント
  • 消費者金融からの差し押さえを防ぐには滞納しないか債務整理をすることになる
  • 返済が難しくなっている場合には早めに相談を

いよいよ消費者金融に対する支払いが難しくなっているのですが、消費者金融からの差し押さえを防ぐ方法はないのでしょうか。

支払いが厳しい場合には債務整理をすることで差し押さえは防げる場合が多いです。

消費者金融からの差し押さえを防ぐための方法を検討しましょう。

返済の延滞をしないこと

まず、当然ですが返済の延滞をしないことです。
差し押さえは延滞などによってできるようになるので、延滞していない限りは差し押さえを行うこともできません。

債務整理をすれば回避は可能

返済の延滞をしないこと、といっても実際に支払えなくなっている場合もあります。このような場合には早めに債務整理に着手することで、差し押さえを止めることができます。

延滞が始まる前はもちろん、延滞が始まって二次督促に入っているような場合でも、債務整理をすれば訴訟はしてこないケースがほとんどで、現実に訴訟になっている場合でも、早めに任意整理をしたり、破産申立てなどをしてしまえば、差し押さえを回避できるようになります。
債務整理には任意整理・自己破産・個人再生などがありますが、請求を止めるためには弁護士に依頼することが望ましいです。

まとめ

このページでは、消費者金融からの差し押さえでは何を差し押さえるか、どういった流れで差し押さえるかなどの情報をお伝えしてきました。