1.遺産分割のやり直しは基本的にはできない

遺産分割のやり直しは基本的にはできないとおぼえておきましょう。

遺産分割を、当事者の話し合いである遺産分割協議で行った場合には、あとからやり直しを主張しても、他の共同相続人は遺産分割協議をして作成した遺産分割協議書を利用して手続きを行うことができます。


また、すでに銀行口座の払い戻しをしたり、不動産の登記をしているような場合に、これを元にもどすことはできません。

遺産分割調停や審判が確定している場合には、調停・審判の効力が発生するので、これと異なる主張をすることはできません。

2.当事者全員が合意をしていればやり直しを認めてもよい

遺産分割協議・審判・調停について、相続人全員が内容について合意しているような場合には、とくにやり直しを認めない理由はないので、やり直しをすることは認められます。

3.遺産分割が無効・取消となる場合

遺産分割協議について、適切な手続きに沿っていない・遺産分割という法律行為に問題があるような場合には、無効・取り消しをすることになるので、遺産分割協議はやり直すことになります。


無効になる例としては

  • 一部の相続人が加わっていない遺産分割協議・調停・審判

  • 相続人ではない人が相続人であるとして遺産分割協議・調停・審判に加わっていた場合

  • 相続人の一人が認知症などで意思能力がない場合(民法第3条の2)

  • 特別代理人の選任をする必要があるとき(民法第826条)であるにもかかわらず、特別代理人を立てずに遺産分割協議・調停・審判を行った

  • 錯誤があった(民法95条) 取消になる例としては

  • 制限行為能力者が同意権者の同意を得ずに遺産分割協議を行った(未成年者について民法第5条など)

  • 詐欺・脅迫があった(民法96条)

    があります。

  • 4.遺産分割の解除はできるのか

    遺産分割協議で代償分割をするなどで、相続人に義務を課したような場合で、代償金の支払いに応じない共同相続人がいるようなケースがあります。

    通常の契約であれば、債務不履行として、契約の解除(法定解除:民法第541条)を行うことが可能です。

    しかし、遺産分割協議については、平成元年2月9日最高裁判決で、解除をすることはできないという判決が下されています。

    そのため、債務不履行をしている人に対して金銭請求をすることしかできません。

    ただし、上述したように、合意の上であれば解除することも可能です。

    5.まとめ

    このページでは、遺産分割のやり直しについてお伝えしました。

    遺産分割のやり直しは基本的には行うことはできず、合意によるやり直しの他には、法律で無効・取消ができる場合に限られます。

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    遺産分割に関するよくある質問

    共有物分割請求訴訟を行うことができます。 共有物分割請求訴訟を行うことにより、共有状態を解消できます。 共有状態を解消する方法には「現物分割」と「代償分割」の2種類あります。 「現物分割」は共有されている物を現実に分ける方法で、土地をAさんとBさんで半分ずつに分筆するイメージです。 「代償分割」は共有物を一人が取得し、その一人が他の共有持分権者に代償金を払って解決する方法です。
    してはいけないという決まりはありませんが、すべて決まってからの方が良いです。仮に、決まったはずの財産所有者から後から「騙された」と言われれば、有利に進んでいたはずの協議に待ったがかかる可能性があります。 ですので、名義変更のタイミングは全ての協議か終了してからのほうが良いでしょう。
    遺産分割後に相続人、全員が納得しているような場合は、遺産分割のやり直しをする必要はありません。逆に「この遺言を知っていればこのような遺産分割はしなかった。」など、相続人や受遺者全員の同意が得られない場合は遺言書に沿った遺産分割になります。
    認知症を患っている相続人について、成年後見制度を使う必要があります。 成年後とは判断能力が不十分な方を不当な契約などから保護し、財産管理を支援する制度です。成年後見を申し立てると、裁判所の判断に基づいて、判断能力が不十分な方の代わりに財産管理などを行う成年後見人がつきます。 相続人の中に認知症で判断能力が不十分な方がいる場合は、成年後見制度を利用し、その相続人についた成年後見人と遺産分割協議を行うことになります。
    相続財産の分割方法は主に4つあります。 ①現物分割(個々の財産をそのまま相続人に分配する方法) ②2代償分割(1部の相続人が相続分を超えて財産を引き継ぐとき代わり金銭を他の相続人へ支払う方法) ③換価分割(相続財産を売却し、現金に換えて分配する方法) ④共有分割(複数の相続人で持ち分を決める)です。 どの相続方法にも長所・短所がありますので、どうしても話し合いが進まない場合は家庭裁判所に調停や裁判を申し立てるか、弁護士に相談してみてください。

    遺産分割協議に関する当事務所の弁護士監修コラム

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