
弁護士法人 東京新宿法律事務所(所在地:東京都新宿区/代表者弁護士:中村 得郎/第二東京弁護士会所属)は、直近5年以内に相続手続きを経験した40代~60代の男女を対象に「相続手続きの大変さ」に関する実態調査を行いました。本リリースでは、手続き全体の負担感、特に大変だった作業、完了までの期間、費用、相談先の傾向を明らかにしています。
<背景>
2025年に「団塊の世代」が75歳以上となり、今後10年は大規模な資産承継が本格化すると言われています。その一方で、遺産分割に至る前段の“手続き”それ自体が負担となり、心理的・時間的コストを要する実情があります。客観的な実態把握のため、直近5年以内に相続を経験した層に限定し、手続き時の負担感や要因を検証しました。
<調査サマリー>
・直近5年以内に相続手続きを経験した40代~60代の8割超が、全体を振り返って少なからず大変だったと回答
・特に負担が大きかった作業は「金融機関での手続き」と「不動産の名義変更」
・大変さの主因は「手続きに多くの時間を要した」「知識不足で進め方が分からなかった」
・相続手続きの完了まで「半年以上」かかった人が4割強
・専門家報酬・手数料などの合計費用は、個人差が大きく一律ではない
・手続きを進める際の相談先は、半数以上が「法律を扱う専門家」(司法書士・税理士・弁護士等)
<調査概要>
調査期間:2025年8月29日~9月1日
調査方法:インターネット調査
調査対象:直近5年以内に相続手続きを経験した人(40代~60代の男女)
調査人数:331名
モニター提供元:RCリサーチデータ
直近5年以内に相続手続きを経験した40代~60代の8割超が、全体を振り返って少なからず大変だったと回答
手続き全体を振り返ってどの程度“大変だった”かでは、「大変だった」32.0%、「やや大変だった」26.6%、「非常に大変だった」21.8%で、合計は80%超。相続経験者の多くが、何らかの負担を感じていたことが分かりました。

特に負担が大きかった作業は「金融機関での手続き」と「不動産の名義変更」
“大変だった”と回答した人に「特に大変だったこと」を聞くと、1位「金融機関での手続き」26.7%、2位「不動産の名義変更」23.3%、3位「遺産分割協議」10.9%。実務手続きの現場対応が負担の中心でした。

大変さの主因は「手続きに多くの時間を要した」「知識不足で進め方が分からなかった」
“大変だと感じた理由”は、1位「手続きにかなりの時間がかかった」51.1%、2位「知識不足でどうしてよいか分からなかった」44.0%、3位「内容が複雑で理解が難しかった」38.0%。時間的コストと情報不足が二大要因でした。

相続手続きの完了まで「半年以上」かかった人が4割強
完了までの期間は、「3ヶ月未満」30.2%が最多ながら、「半年~1年未満」27.2%、「3ヶ月~半年未満」26.0%と続き、半年以上を合算すると4割超に。期限の見立てが甘くなりやすい点がうかがえます。

専門家報酬・手数料などの合計費用は、個人差が大きく一律ではない
専門家への報酬・手数料の合計は、「費用はかからなかった」34.4%が一定数いる一方、「10万円未満」18.4%、「10万以上~30万円未満」16.9%、「100万円以上」も約1割。案件内容により幅が大きい結果となりました。

手続きを進める際の相談先は、半数以上が「法律を扱う専門家」(司法書士・税理士・弁護士等)
主な相談先は「司法書士」30.2%が最多。「誰にも相談しなかった」27.5%、「税理士」17.5%が続きます。「弁護士」6.1%を含め、法律系専門家への相談は合計で過半に達しました。

まとめ
本調査から、8割超が相続手続き全体を大変と感じ、とりわけ金融機関対応や名義変更に負担が集中している実態が確認できました。時間のかかりや知識不足が主因で、完了まで半年超のケースも少なくありません。費用は案件差が大きく、相談先は法律系専門家が中心という傾向です。
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